今度は絶対に邪魔しませんっ! 

 

 

本日は漫画版の「今度は絶対に邪魔しませんっ!」です。

SNSの広告で紹介されていて、続きが気になって購入したお話です。

悪役令嬢ものと言えば悪役令嬢ものなのですが、「転生」ではなく「タイムリープ」ものですね。

 

 

あらすじ

 

公爵令嬢のヴィオレットは、異母妹・メアリージュンへの嫉妬のあまり大罪を犯し、投獄されてしまう。牢屋の中で罪を悔いたヴィオレットの時間は、ある朝、なぜか一年前のメアリージュンに会った日に巻き戻っていた。

二度と同じ過ちを繰り返さない、と誓うヴィオレット。誰の邪魔もしないよう卒業後は修道女を目指し、おとなしく学院生活を送ろうとするが…。

 

 

 

 

作品紹介で「ラブコメディ」とか男性登場人物にかまわれまくる、と書かれていますが、そうかな?と個人的には思います。

「原作より軽すぎる」という評価もありました。確かに主人公の思い悩む様は、コメディタッチで描かれてはいますけど、「ラブコメディ」と言われるほどでもないかなと。

タイトルはそれこそコメディっぽいんですけどね。

 

原作は途中まで読みました。文体が独特でちょっと私の好みではなかったので、漫画の発売を待つことにします。先に書いたように「原作より軽すぎる~」という感想が多かった漫画ですが、原作もそんなに重い(主人公に起きたことは重いけど)雰囲気では無いので、小説が好きな方はそちらでも楽しめると思います。

 

 

主人公は一年前にタイムリープ、「異母妹を襲う」という未来を回避するべく行動します。

自然と人が変わったようになるわけですが、「母親が亡くなって間もないのに、父親が姉と歳の変わらない妹を連れて帰ってきた」という状況なので、周囲も「無理もない」と納得してるようです。

もともと公爵家の娘であるし、性格も陰険だったようなので、近寄りがたい人物だったようですけど。

 

 

 

 

メアリージュンは良い子なのですが、やや鈍感というか…。

純粋で無知なゆえに、ヴィオレットを悩ませるんですね。

でも才能はあって地頭がいいので、ヴィオレットにしたら確かに憎らしい妹ですよね。

 

ヴィオレットの父は妻を捨て愛人と駆け落ち、妻が亡くなったので、愛人と娘を連れて戻ってきました。

 

この父親関連が、どうもよくわからない設定です。

作中「貴族が妾を持つのは珍しいことじゃない」とされていて、第二夫人が認められているわけでは無いにしても、非難される事では無いようです。

仕事のできる方らしいので、逃げなくても堂々としてればいいのに。

 

 

「駆け落ち」というよりは、別宅に行ったきりで本邸に戻らない、ということかな…と。公爵としての仕事も続けてるようですし。

もしかしたら、原作には書いてあるのかもしれませんが、父親は婿なのかもしれませんね。ヴァーハン家の血を継ぐ当主なら、本妻を別宅に追いやるくらいはできそうですから。

 

それに、婚外子とはいえ、公爵である自分の愛娘メアリージュンに、なんの教育もしてないとか…。教養も礼儀も不十分なまま姉と同じ、しかも王族も通っている学校に入学させたら、娘が苦労すると思わなかったんですかね。まあ、じっさい苦労してるのは、愛娘じゃなくて、その姉ですけど。

 

 

と、そんな細かいことが気になってしまった私ではあります。

ヴィオレットが卒業まで無難に過ごそうとしているのに、メアリージュンが無垢に搔きまわしてきます。

妹に何かあれば、父は問答無用で姉のせいにするだろうし、そうでなくても公爵家の人間であるという矜持のあるヴィオレットは、ついつい手や口を出してしまうんですね。

 

その言動は、周囲の評価をタイプリープ前とは全く異なる方向へ持っていくんですね。

その流れが、ヴィオレットにとって良い事なのか?? 物語がどう進むかわからないけれど、読者がどの男性キャラが好きかで、いいぞ~と思う人と だめ~と思う人に分かれるかと思います。

 

 

 

 

 

ヴィオレットが信頼してるのは侍女のマリーと、コミック3巻の表紙を飾るユランです。

ユランは宰相の息子ですが、その生まれは複雑です。

その事で悩んでいた幼少の時、救ってくれたのが近い境遇にいたヴィオレットでした。

ユランはその時からヴィオレットの笑顔と幸せを守ると、心に決めたんですね。

 

ユランとヴィオレットの姉弟のような、友人のような、もどかしい関係がどうなるかも今後の見どころなのかもしれません。

 

 

タイムリープ前のヴィオレットが心を寄せていたのが、コミック2巻の表紙の金髪の美形、クローディア王子です。

うーん、どこがよかったんでしょうかね。まあ悪い人間ではないのですが、ちょっと思慮の浅…えっと…。

まあなんというか、よくある「婚約を破棄する」系の王子よりは真面です。で、この微妙な王子様について、主人公だけでなくご本人も心情も語っていますので、納得です。

 

 

 

貴族や王族のお話で「不敬だ」という言葉も出てくるのですが、時にびっくりするくらい、軽率に感じる言動を登場人物たちがしています。

先に書いたヴァーハン公爵の矛盾も含め、なんとなく一貫性の感じられない設定なのですが、キャラクターたちの魅力がそれを十分に補っていると思います。

 

ヴィオレットとユランは今後どうなるのか。

メアリージュンが姉の苦悩に気づく日が来るのか。

クローディア王子は自分の心に芽生えた気持ちをどうするのか。

友人たちの動きも気になります。

 

ここまで書いて読み返してみると低評価っぽいですが、次巻の発売を心待ちにしている好きな作品なのです。

ヴィオレットには幸せになってほしいですね。

 

 

 

 

 

今度は絶対に邪魔しませんっ!



 

 

 

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