ヴァルダー迷宮の貴婦人ー 映画のようなホラー

こんにちは 本日はホラー漫画

「ヴァルダー迷宮の貴婦人ー」をご紹介したいと思います。

 

あ。「デラシネ」の考察と言うか妄想は…。

いや、あれね~。まあ誰もが思う事をつらつらだらだら書くのもなぁー、と思いまして。文章も下手ですし。

もうちょっと削ってからにします。

 

 

 

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迷宮の貴婦人

 

あらすじ

森の中に佇むバルケンホーフ城の城主が死んだ。彼女は莫大な遺産をハイト家の血を引く者に残した。ある相続条件を付けて。それは「一冬をバルケンホーフ城で過ごすこと」 相続人は6人、身寄りの無い少女フィリーネもその一人だった。山深くに建つ城は雪が降りだすと4か月は孤立する。6人の相続人たちは条件を吞み、城に留まるが、彼らを待ち受けていたのは、「一冬の余暇」ではなく想像を絶する「恐怖」であった。

 

 

 

映画のようなゴシックホラー

子供の頃に読んだので80年代後半の作品だと思います。作者の望月玲子さんは、おそらく「タケコさんの恋人」が代表作なのでしょうね。

私はホラー系が好きだったので未読なのですが、

 

 

等身大の現代女性のお話のようです。自選ミステリーも一冊ありますが、その他はハーレクインなどが多いので、ホラーやミステリーはあまり描かない作家さんなのかもしれません。

 

「ヴァルダー迷宮の貴婦人ー」は爽やかにほほ笑むタケコさんからは想像できないくらい、重苦しいゴシックホラー作品です。

登場人物の表情やカットも映画のシーンのようで、舞台である古城も衣装も綺麗に描かれています。6人の相続人は個性に溢れ、それだけで何かが起きそうな気配がぷんぷん、犬神家の一族みたいな怪しさです。

そしてもちろん、最初の死者が出てしまうわけです。

 

 

静寂の恐怖

 

 

物語は、15になったばかりのフィリーネの落ち着いた語りで進みます。

それは過去を紡いでいるような、現実を冷静に説いているような、どこか他人事のようなものです。そのせいか事件が起きているにも関わらず、何故か静かなのです。

目の前に元凶が現れ、絶叫し逃げ惑っている時であっても、不思議と音を感じません。

その声さえも、雪は閉ざしてしまうかのようです。

 

 

もちろん漫画から音は出ませんが、海の音、戦いの音、街の喧騒、泣き叫ぶ声、そういった ”音が聞こえてくるような漫画” はたくさんありますよね。

「ヴァルダー迷宮の貴婦人ー」は、その音がこちらに届かないほどに、6人の相続人たちが、古城に取り残されている恐怖感が描かれています。

 

 

貴婦人の肖像画

 

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ヴァルダー迷宮の貴婦人ー

事の起こりは、暇を持て余した相続人たちが「宝探し」を始めたことにあります。

彼らが見つけたのは、宝飾品が何点か、そして幾重にも布で包まれた肖像画でした。15世紀に描かれたと思われる、等身大の美しい女性の肖像画。フィリーネは言い知れぬ※禍々しさを感じます。

 

タイトルに貴婦人とあるように、この肖像画の発見が「恐怖」の始まりとなるのです。

肖像画を見つけた日の夜、相続人の一人、老婦人が亡くなります。

相続人の中には医師もいましたが、医療施設があるわけでもないので、彼女の死は「心臓発作」と推定され、誰もその死因を疑う事はありませんでした。

けれども、それだけで終わるはずもなく…。

 

この時代のホラー漫画をちょこちょこ読んでましたが、これはかなり「恐い」と思いました。特に終盤のフィリーネが「恐怖」と闘うシーンが脳裏に焼き付いています。

なんというか、肖像画が怖くなりますね。

 

 

恐いの大丈夫!と言う方は、ぜひぜひ読んでいただきたい作品です。

 

 

 

※(原作は凶々しさ)

 

 

 

 

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