本日は「デラシネ」について語ります。
2018年にフロム・ソフトウェアから発売されたVR専用のゲームですね。
VR専用な上に、モーションコントローラーが2つ必要という、なかなかコストのかかるゲームですが、それだけの価値はあるゲームだと思います。
古典的なアドベンチャー
「古典的なアドベンチャーを最新のVR技術で描く」というのが「デラシネ」のキャッチコピーです。
「古典的なアドベンチャー」なるものがどんなものか、よく分からないんですけども。
「メインクエスト」とか「サブクエスト」などは無く、一つ一つ確実に謎を解かないと、物語が進まないタイプのゲームと思ってよいのかな。
妖精となるプレイヤー
舞台は人里離れた寄宿学校、6人の少年少女と年老いた校長が暮らしています。
プレイヤーは止まった時に存在する「妖精」となり、周囲にある物に触れて「デラシネ」の世界に小さな変化をもたらします。そうすることで子供たちの未来が変えていくのです。
妖精の役割
6人の少年少女は、それぞれが個性的でみんな愛らしいです。妖精となったプレイヤーは、彼らに鼻先をくっつけるほどに接近し、観察することができます(変態みたい)
基本的には見る事しかできず、子供たちに触ろうとしても突き抜けてしまうのですが、物語を変化させるのに必須な物は、手に取ることができます。
プレイヤーは半透明の幻影になった子供たちにも遭遇します。
これは止まった時に残った「思い出」です。幻影には「言霊」という小さな光が灯っていて、触れる事で「思い出の声」を聞くことができます。
その「声」をヒントに、プレイヤーは次にやるべきことを考えるわけです。
さらに妖精はその手にはめた「指輪」を用いて「命」や「時間」を操れます。
右手に命の時間を溜める「赤い指輪」、左手に「時振計」を導き、時間を移動できる「青い指輪」をつけています。
この力を駆使し、時間を移動しながら子供たちに関わっていく中で、いつのまにか彼らに愛着がわいてくるのです。
関われる事と関われない事
「デラシネ」の世界はとても美しく、学校の教室などは触れてみたいものがいっぱいありますが、ほとんどは触れることはできません。
数少ない触れるものは、物語に干渉するアイテムです。
それを通常のコントローラーのボタンではなく、モーションコントローラーで現実同様に手を伸ばし、トリガーを引くという動作で掴み取ったり、モーションコントローラーごと手首を返してアイテムを眺めたりすることで、より「自分が関わった」という強烈な印象が刻まれていくのです。
妖精の正体
前述のように、妖精は止まった時の中で「ちょっとしたいたずら」をしたり「小さな願い」を叶えたりして、「妖精」の存在に懐疑的だった子供たちに自分の存在をアピールします。
こちらが彼らに愛着を持つと同時に、彼らも「妖精さん」といってこちらを慕ってくれるのです。
これはまるで文通や交換日記をしているようで、なんだかくすぐったい喜びなのですが、そこはフロムですよ。そんな優しい世界では終わりません。
ゲームが進展するにしたがって、当初から「何かあるな」とはわかっていたものの、ある日、とんでもない事件が起きてしまいます。
この事件を回避するためにプレイヤーはタイムリープを繰り返します。その中で「妖精」とは何か、子供たちが何故ここで暮らしているのか、学校の外の世界のことなどが、見えてくるのです。その時プレイヤーに付きつけられる事実は…。
とにかくプレイしてほしい
もう4年も前に発売されたゲームなので、今更感はありますが。
まだ未プレイの方がいらしたら、是非プレイしていただきたいゲームです。
モーションコントローラーを2つ使って楽しいゲームは
「スペースチャンネル5VRあらかた★ダンシングショー」
「ビートセイバー」
などもあるので!
「デラシネ」はVRならではのゲームです。VR専用だけれども、酔いにくいので比較的長時間遊べると思います。
そうはいってもヘッドセットの装着は鬱陶しいし、カメラの設定なども面倒なんですよね。
できることならVRではなく、普通のゲームで「デラシネ」のようなゲームを楽しみたい…まあ厳しいというか無理かもしれないけど。
そんなわけで、今回はフロム・ソフトウェアの名作「デラシネ」でした。
余談ですが、私がプレイした中で「デラシネ」に近いのは「myst」じゃないかと思ってます。
異世界に飛ばされた主人公が、怪しげな男たちに「赤い(青い)ページをくれ」と頼まれて…というゲームです。
こちらも点移動で、プレイヤーが触れる(動かせる?)ものが限られていたはずです。
随分前にPCでプレイしたのですが、スペックがぎりぎりで…。
最後はデータが重すぎてクリアまで読み込めなかったゲームです。
フロッピーディスクの頃ですよ…今やダウントードですからね。
「Myst」も入手したので、ちまちまっと遊んでいきたいと思います。
そして次回は「デラシネ」をネタバレ全開で考察したいと思います!