小煌女 4~5巻 まとめ 煌く星

こんにちは。「小煌女」の続きです。

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1~3の記事をまだ読まれて無い方は、こちらからどうぞ。

 

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きゅんきゅんパート

 

 

4巻はオナスンとサリー、セニン(レベッカ)とシクサのラブストーリー編です。

ラブストーリーはほとんど読まないのですが、たぶんこのへんは「きゅんきゅん」するところなのでは無いでしょうか。

 

海野さんのファンの方には不快な発言になるかもですが、感情表現が緩やかな画風なので、見ていてドキドキもイライラもあんまりできませんでした。ですが、セリフや物語の展開にはぐっとくる点が多々ありまて。絵が淡泊だからこそ見てられるシーンもあったので、それが海野さんの持ち味かもしれませんね。

 

シクサは自分がトアン星の生き残りで、王女と侍女を探しに来たのだと、セニン(レベッカ)に告白しますが…セニン(レベッカ)は自分が侍女であるとは名乗りませんでした。やっぱ王女だよね??セニンもそう思ってるけどね。

オナスンは社交界に「トアン星王女が現れた」という噂の真相を確かめに、サリーを同伴して王室舞踏会に…。

 

サリーとオナスン、セニン(レベッカ)とシクサは、互いの距離を狭めるものの、相手を思いやりすぎて、踏み込めないまま別れの日が近づいていました。

 

4巻は、個人的名台詞収録巻です。

オナスンの「モテる人論」と王室舞踏会に怖気づくサリーへ、セニン(レベッカ)がした「失敗した時」の助言。これはここで抜粋してしまうより、是非、本人の口から聞いて(読むんですけども)いただきたいです。

もうね、言ってることは分かるというか、そうかもね…って思えるんです。

でも、「それはあなたはそうかも知らんけどさ~」とね…僻みと言えば僻みですけど。

 

 

何度も書いてますが、「小煌女」では、生まれ育った環境が異なると、正しいと思う答えも違う。けどそれは間違いではないし、出した答えより心に従うのも間違いじゃないよ…と伝えてきてる気がします。

ただ「自分のあるべき姿」を信じ、心に「幸せの光」を灯していれば…人は生きていけるよ…と。

 

 

さて、物語はきゅんきゅんで、終わるわけはありません。いろいろ急展開が起こります。

オナスンとシクサは不法入国で逮捕、セニン(レベッカ)のもとにはトアンの神官が訪れます。

セニン(レベッカ)はやっぱりジノン王女でした。

 

 

 

急展開でぎゅうぎゅう

 

 

ジノン(レベッカ)を迎えに来たのは、ニアンとうトアン星の神官です。

ニアンたち神官は、内戦が始まった直後に星の外へ避難した為、爆発消失を免れたそうです。そして辺境星ミトンにいた調査隊となんとか合流、ジノンを迎えに来たといわけです。

え??神官たちだけで脱出??とちょっと引くんですが、物語終盤で納得できます。

 

トアンの神官は新トアン大使として地球に駐留、ジノンは大使館に戻りました。

オナスンとシクサを逮捕させたのは、新トアン大使館でした。

ミトン調査隊との連絡の行き違いで、二人が先行してることを知らなかったらしい(うそくさい)

神官たちは今までもちょこちょこと登場してまして、トアン星に居た時のジノンと何かあったっぽいです。

 

オナスンとシクサはサリーの奮闘で無事にトアン人と認められ、二人はジノンや神官たち共にミトンに帰る事になります。

お別れを告げるため、サリーは大使館に向かいます。

 

 

5巻は急展開というか、これでもかと畳みかけてきます。

目の前で起きてる事にさほど激しい動きは無いのですが、ジノンの過去やトアン星の歴史がどどどどどっと押し寄せてきます。

 

いやなんでトアンの歴史??となりそうですが(読んでると自然の流れで違和感ないけど)なんでこんなことになったのか、を読者に納得させるには不可欠です。

もっとゆっくり描いてもよかったのでは?というレビューも散見しますが、個人的にはこのぎゅうぎゅう感と早い展開が、サリーの背中を押したと思うので、良かったのではないでしょうか。

 

ジノンに待ち受けてる運命を知り、シクサとオナスン、サリーが心のままに行動します。それがとんでも展開となるんですが、それをまた各々が、正しいと思う答えでおさめていくのが面白いです。

ちょっと力業な気もしますが、不思議と大丈夫でしょ!と読者は納得できちゃいます。

 

4巻で「失敗した時」の助言について触れましたが、サリーはサリーの方法でしっかり「失敗」あるいは「困難」を乗り越えていました。

 

 

 

 

 

まとめ

「小煌女」は公が煌になっているので、トアン星の王女であるジノンの物語なのだな、と読み始めました。

煌は火(星)と皇(王)なので、トアン星を連想しがちですが、ストレートに「煌く」なのでは、と思うのです。

心のうちに星のように煌く光、大切な思い出や掛け替えのない友や…。

小さくても煌く光があれば、この先どんな事があろうとも、自分を失わすに生きていける。

そんな思いが込められているのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

今回、ネタバレはしてますが、肝の部分や細かいディテール、小さなエピソードには極力触れないように書いてみました。

 

ものすごく考え込まれた物語で、伏線も回収されてますし、サブタイトルのマザーグースの使い方も秀逸です。

 

ぜひぜひ、読んでいただきたい物語です。

 

 

 

 

おわり。

 

 

 

 

 

 

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